溶射材料で選ぶ
酸化物系溶射材料
アルミナは、ダイヤモンドに次ぐ硬さがあり、融点は2,050度。耐熱性、耐薬品性、耐摩耗性、電気絶縁性にも富んでいるため、広い用途に使われます。また、ジルコニアは、熱膨張率が金属に近いので耐熱コーティングの主役。最近ではイオン特性などその秘めた機能性が、燃料電池はじめ未来系分野で注目されています。
クロミアは、もっとも緻密な溶射皮膜を形成します。用途の主体は摺動部品などの耐摩耗コーティングです。
材料名 | 主成分 | 皮膜特性 |
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ホワイトアルミナ | Al2O3 | 電気絶縁特性が最も高く、耐磨耗性が良い。 |
グレイアルミナ | Al2O3 2~3%TiO2 |
最もスタンダードな溶射材料。 |
アルミナーチタニア | Al2O3 13%TiO2 |
耐摩耗特性に優れ、水溶液にぬれにくい特性がある。 |
Al2O3 40%TiO2 |
耐摩耗性が良い。 | |
チタニア | TiO2 | 研磨仕上がり表面が優れている。 |
酸化クロム | Cr2O3 | 耐磨耗性に優れている。 研磨仕上がり表面が優れ、摺動性が良い。 |
ジルコニア | ZrO2-Y2O3 | 耐熱・断熱材として優れている。 |
ZrO2-MgO | 耐熱・断熱材として優れている。 |